飲み続けると危険？クロミッドの服用方法とその効果

不妊治療では、
タイミング法、人工授精とステップアップしていく中で、
排卵誘発剤を使用することが多くなります。

不妊治療ではよく使われる薬とはいえ、
副作用や服用方法は気になりますよね。

そこでこの記事では不妊治療でよく使われる
排卵誘発剤のクロミッドについて
ご紹介します。

排卵誘発剤とは？

排卵誘発剤は、タイミング法から体外受精まで
幅広く使われるお薬です。

不妊治療で最もおおく用いられるお薬は、
クロミッド（クロフェミン）という内服薬になります。

クロミッドより弱いお薬でセキソビットというお薬も
よく使われます。

排卵誘発剤クロミッドを使う目的

排卵誘発剤を使う目的は２つあります。

排卵を誘発する
卵巣を刺激する

無排卵で排卵しにくい人には、
排卵誘発剤を使って排卵を促進します。

また、人工授精・体外受精では
妊娠確率を高めるのを目的に、卵巣を刺激して
複数の卵を育てるためにも使われます。

排卵誘発剤クロミッドは脳に働きかける

服用するタイプの排卵誘発剤
クロミッドやセキソビットは、

脳に働きかけるお薬です。

卵子を育てるホルモン
排卵を促すホルモンは

脳の視床下部がコントロールしています。

排卵誘発剤を飲むと、
卵巣に働きかけるのではなく、
視床下部に作用してGn-RH（性腺刺激ホルモン放出ホルモン）が
分泌されます。

その後、視床下部の近くにある下垂体に作用し

FSH（卵胞刺激ホルモン）
LH（黄体形成ホルモン）

という２つのホルモンが放出されます。
この物質が、卵巣を刺激して
排卵を促します。

クロミッドはこんな人に有効です

排卵誘発剤は

無月経
排卵障害などの治療
排卵はしているのになぜか妊娠出来ない

という場合に使われます。

私は、タイミング法の時から、
セキソビットを服用しました！

セキソビットはクロミッドより
効果は弱いですが、副作用がほとんどないという
メリットがあります。

のちに、クロミッドを処方されました。

クロミッドとセキソビットはどう違う？

排卵誘発剤クロミッドとセキソビットの違いは、
効き目の強さです。

クロミッドだと７０％の確率で排卵するものが
セキソビットだと５０％になります。

また、排卵誘発剤クロミッドは
抗エストロゲン作用があります。

しかし、セキソビットには抗エストロゲン作用がないため
抗エストロゲンが原因で起こる副作用の心配がありません。

どうやって飲むの？クロミッドの服用方法

クロミッドは次の排卵に間に合うように、
生理開始５日目から飲み始めます。

その後５日間飲み続け、
飲み初めから12～14日後に排卵します。

卵の成熟度もよくなりますので、
今まで「卵が成熟する前に排卵しちゃった～」
って方にも効果的なお薬です。

セキソビットやクロミッドを処方しても
排卵や妊娠の兆しがないようであれば、
クロミッドの量を増やして行きます。

また、卵巣に直接働きかける
注射の排卵誘発剤（ｈMG、FSH製剤）
などで刺激していきます。

どんな効果があるの？クロミッドの効果

クロミッドは排卵を起こすお薬なので、
無排卵や、排卵障害の方が排卵するようになります。

例えば、無排卵の場合
排卵誘発剤を使えば７０％の確率で
排卵します。

少し排卵しにくい場合だと、
排卵誘発剤を使うことで
すぐに排卵するようになりますし

排卵日が予測しやすくなるので
生理不順の人にはとても有効です。

さらに嬉しいメリットとしては
黄体ホルモンの分泌が活発になります。

クロミッドを飲むメリット

・卵が増える

通常1個しか排卵されない卵が、
クロミッドの効果で2－4個成熟し、排卵します。

卵がたくさん排卵される事で妊娠率が上がる

卵子が2－4個排卵されると、
その卵の数だけ妊娠の可能性が上がります。

クロミッドを服用することで
約10－25％妊娠率が上がると言われています。

黄体ホルモン分泌が盛んになる

卵の成熟度が上がると、
黄体機能を活発にする黄体ホルモンにもいい影響を与えてくれます。

14日で排卵されるようになる

今まで排卵周期が、遅かったり、早かったりしている方は、

服用後、12－14日で排卵されるので、
排卵周期が整います。

タイミングもとりやすくなりますね。

しかし、副作用があるので
長期に渡り使用する事で妊娠しにくくなるというデメリットもあります。

どうして長期間飲んじゃだめ？クロミッドのデメリット

クロミッドは不妊治療ではとても身近なお薬ですよね。

飲み方も簡単なので、
ついつい続けて飲んでしまいがちなのですが、

クロミッドを長く飲んでいると
子宮内膜が薄くなると言われています。

そうなるとなかなか受精卵が着床しにくくなるので、
逆に妊娠しにくくなってしまうのです。

ただ、服用をやめれば内膜ももとに戻ります。
（元の厚さに戻るまで時間がかかります）

また、副作用の少ない、
セキソビットに変更することで症状がゆっくり緩和されます。

クロミッドは簡単に排卵を起こしますが、

長期で使う場合は、注意が必要です。
弱い排卵誘発を取り入れて、
スポット的に使う事をお勧めします。

薄くなった子宮内膜は戻るのに時間がかかります。

また、排卵する卵が、2個3個と増えるので、
多胎妊娠の可能性が高まります。

不妊治療をしていると、
出来れば双子ちゃんでもいい！！
なんて嬉しくなりますが、

年齢が高ければ、
多胎妊娠は危険です。

母体にも赤ちゃんにも
相当なリスクが伴います。

クロミッドは効果もデメリットも
よく考えてから服用するようにしましょう。

生理の血が少なくなってきたら
子宮内が薄くなってきている証拠ですよ！

効果は抜群で、すぐに排卵を起こしてくれるのですが、
出来るだけ他の方法がある場合はそちらを優先させて貰いましょう。

クロミッドの副作用まとめ

子宮内膜が薄くなる
頸管粘液が少なくなる
多胎の可能性が高くなる
卵巣が腫れることがある
吐き気や頭痛・眠気
食欲不振
イライラ

上記に挙げたクロミッドの副作用は、
必ず起こるわけではありません。

症状は人によりさまざまです。
クロミッドを飲んで、体調不良を感じたら
すぐに病院へ連絡しましょう。

クロミッドの副作用で一番気を付けたいOHSSとは？

OHSSとは、卵巣過剰刺激症候群という症状をさします。

クロミッドなどの排卵誘発剤の影響で、
卵巣が腫れたり様々な症状を引き起こし
重症化すれば、腹水や胸水がたまってしまうのです。

排卵誘発剤の中でも、HMGという注射で行われるものは、
服用するものに比べ、OHSSになる可能性が、
高くなります。

お医者さんも過剰な接種は行いませんが
体外受精で排卵誘発を行う場合は

自分の体調の変化に気をつけておきましょう。
何かあれば、すぐに病院へ相談してください。

クロミッドを飲んだ私の場合

さて、私はクロミッドもセキソビットも飲んでいました。

最初はただただ、期待だけ。

飲むと効果はてき面で、

毎月の卵胞チェックでも、
目に見えて卵胞が成熟しているのがわかったし、
卵が2個出来る事もしばしば。

しかし、長期的な服用で
子宮内膜が薄くなってしまいました。

HMG注射も併用して人工授精をやった時も、
妊娠には至らなかったけど、

お腹が張るなどの軽い
OHSSのような副作用がありました。

体外受精になると、
お薬の期間も長くなるので、
OHSSになり入院してしまったお友達もいます。

どんな薬でも副作用がありますので
これは安全とは言い切れません。

長期的な服用は
妊娠を遠ざけてしまうこともあるので注意しましょう。

クロミッドの効果を上げるためにも

不妊治療で薬を使うことは珍しいことではありません。

しかし、薬だけに頼っていても
いい結果は生まれないでしょう。

そもそも、赤ちゃんを宿す力が
体に備わっていなければ
どんな高度な医療を使っても
妊娠には至りません。

西洋医学である不妊治療に
食生活の改善を取り入れることで
妊娠率も上がるはずです。

まずは、妊娠しやすい体づくりを意識して
できることから始めてみましょう！

妊娠力が上がる栄養素を摂取する

私たちの体は食べたものからできています。

なので、栄養状態を改善すれば
体もどんどん変わっていきます。

不妊で悩んでいる人のほとんどは
栄養不足です。

カロリーは取っているけど
妊娠に必要な体づくりに欠かせない栄養素は
全く足りていないのです。

野菜中心でお肉を控えている
炭水化物（ご飯・パン・パスタ）が多い
甘いものが好き

このような方は要注意。

妊娠体質になる８つの栄養素をバランスよく摂取しましょう！

赤ちゃんの先天性異常を防ぐ葉酸

葉酸は、赤ちゃんの発育に必要な栄養素です。

妊娠初期（妊娠４週くらい）には脳や脊椎の形成が行われるため、
厚生労働省では、妊娠前から葉酸を１日400µg以上
摂取することを推奨しています。

赤ちゃんの脳の発育を促進し発育障害を防ぐためにも
しっかりと取っておきたい栄養素です。

葉酸が多く含まれる食材は
ほうれん草、イチゴ、菜の花などです。

抗酸化力の高いビタミンB群とビタミンEビタミンA

赤ちゃんを授かりたいなら、ビタミンは欠かせない栄養素です。
特に、ビタミンEは「妊娠ビタミン」と言われるほど
大切な栄養素。

血行を促進して
細胞膜の機能を改善し
ホルモン分泌を調整する働きがあります。

また、抗酸化力が高く
卵子老化対策にはもってこいの栄養素です。

アーモンド、ツナ、サーモン、アボカドなどに
多く含まれます。

また、ビタミンCは

鉄の吸収を高める
免疫力の強化
コラーゲンの生成
抗酸化作用

などの働きが期待できます。

良質なタンパク質を一緒に摂ることで
活性酸素を除去して、酸化から体を守ります。

モロヘイヤ、小松菜、ほうれん草などに多く含まれますので
是非、メニューに取り入れてみてください。

最後に、ビタミンAは

子宮環境を整える
粘膜の強化
赤ちゃんの成長を助ける

などの働きがある栄養素です。

不足すると、不妊や流産を引き起こすことが
あるので注意しましょう。
ビタミンAはたら、卵、レバー（鶏、豚、牛）に多く含まれています。

鉄分・亜鉛・カルシウム

粘膜を作る働きがある亜鉛は
女性だけではなく、男性にも必要な栄養素です。

精子の運動率アップが期待できます。
不足すると性ホルモンの分泌に影響が出るため
しっかりと摂っておきましょう。

また、カルシウムは
赤ちゃんの骨を形成するために
必要な栄養素です。

そして、鉄分は、子宮環境を整えるために不可欠です。

鉄・亜鉛・カルシウムは
赤ちゃん・ママ・パパに大切な栄養素なので
↓日々のメニューに下記の食材などを取り入れて
上手に補っていきましょう。

亜鉛が多い食材
かき、カニ、うなぎ、牛肉
カルシウムが多い食材
干しエビ、ワカサギ、牛乳、チーズ、ヨーグルト
鉄分が多い食材
マグロ、いわし、サバ、カツオ

妊娠に必要な栄養素をバランスよく補うには？

食生活を変えると体も変わる！
しっかり続けると、
クロミッドと同様の効果が現れることも♪

しかし、現代人は忙しい！
妊娠に大切な栄養は、どんなに気をつけていても
不足しがちです。

そこで、食事から補えない栄養素は
サプリメントを使って効率的に摂取することをお勧めします。
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日々の生活を見直して
足りない部分は、サプリで効率よく補ってあげると
長期的な体質改善がしやすいですよ。

おわりに

いかがでしたでしょうか？

この記事ではクロミッドの副作用・メリット・効果について
ご紹介しました。

クロミッドはスポット的に使えば
強い薬ではありません。

しかし、服用が長期にわたる場合は
医師にしっかり相談し、自分自身で考えることも
大切です。

不妊治療は受け身ではなく
自分で選択していくもの。

私は、高度生殖医療を受けて妊娠しましたが
食生活の改善で、
質のいい卵子を育て採卵することができました。

医師の指示に従い
クロミッドなどのお薬に頼るだけではなく
日々の食事や生活から改善し
体の中から妊娠力を底上げていきましょう！

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